【給食指導】大事な考え方と流れを解説!
1日に1回必ずやってくる給食指導。
「これ学校の仕事か?」
「わざわざ指導にする必要あるか?」
「指導するなら算数並みに回数多いぞ?」
不満を挙げたらキリがなさそうな「給食指導」です。
私はこの数年、給食の時間にさほどストレスを感じることはなくなってきました。
そして、子どももそれほど大きなストレスを感じずに給食の時間を過ごしてくれているように思っています。
それには、私自身の給食への考え方や進め方が固まってきたからだと考えています。
今回はそれを紹介し、1人でも多くの先生が給食時間をストレスなく過ごせてもらえたら嬉しいです。
【給食に対しての基本的な考え】
①給食時間は「指導」と捉えない
「給食指導」や「食育」などとよく言いますが、私はそうは思いません。
「食べること」「食事をすること」は学校で指導することではないと思っているからです。
毎日の中で必ず行われる「給食」だから、それをいいことにどこかのお偉いさんが「指導」「教育の一環」と言い出したに過ぎないでしょう。
指導するなら、「目標やめあて」「振り返り」に「評価」があるはずです。
指導というならそこまでやるべきでしょう。
でも、そこまでやる人や学校はないはずです。
だから「指導」などと大それたことを考えず、「減った腹を満たす時間」くらいに軽く捉えましょう。
②量より時間で考える
「配られた量は食べ切りなさい」というセリフを今まで何度も聞いてきたことがあります。
でも、それは無理です。
たくさん食べることができる子もいれば、明らかに食が細い子もいるわけです。
いろいろな子がいるのに、みんな同じように考えてはいけません。
そもそも「配られた量」と言ったって、給食当番の子が適当に入れた量にすぎないでしょう。
ですので、「量」にはこだわらず、「給食の終わりの時間までに食べきること」を大事にさせます。
配られた量を見て、「食べきれない」と判断したら遠慮せずに減らすことを許しています。
でもその際、「一口は食べようね〜」とか「半分にするね」などと言って、全てを減らすことはしていません。
それでも、遅れてしまう子はいるものです。
その子たちには「時間内に食べきれる量にしなさい」と、厳しく指導します。
③大人の自分なら…?と考える
給食だけに限らず、あらゆる指導の大原則だと私自身は捉えていますが、「大人の自分なら」と考えれば、自然と答えは見つかるのでは、と思っています。
「残してはいけない」
「配られたら食べ切りなさい」
「お皿は順番に食べること」
もし私が今、それらのことを言われたら「ほっとけ!」と言いたくなることばかりです。
大人の自分がそう言いたくなるということを、子どもに言ってはいけないというのが私の基本のスタンスです。
美味しくないご飯屋に行ったら残すのが当たり前です。
調子が良くなくて食べきれそうになかったら残すのが当然です。
自分が食べたいものから食べるのは自由でしょう。
「順番に食べて口の中で味付けする」なんて言う人も今まではいましたが、そんなもの胃の中に入ってしまえば何から食べたって同じです。
そんな風に色々言うより、「時間だけ守ってね!」と言う方が、子どもも先生もストレスなくその時間を過ごせると思うのですが、どうでしょうか。
【給食当番のすすめ方】
①当番は1週間同じものを担当させる
毎日ローテーションさせる先生がいますが、やめましょう。
今週はこれ!と決めておく方が子どもがやり方を理解できて楽ですし、スムーズです。
週が変わるときに役割を変えればよいでしょう。
②「いただきます」をしてから減らしたいものを減らす
これは上記したように、食べきれそうにないものや苦手なものを自由に減らせるようにします。
③増やしたい子に配って食缶を(できれば)空にする
減らした子がいるので、食管に給食が少したまります。
それを食べたい子に配って空にします。
でも、明らかに量が多い時などは無理せず、みんなが食べきれる量を配るようにしましょう。
大事なことは「時間で終わること」です。
④時間内に食べ切らせ、時間を過ぎたら残させる
時間内に食べきれなかった量は残させます。
その際、「自分が食べられる量を自分で決められるようにしなさい」と一言指導しておきましょう。
時間はかかるかもしれませんが、だんだん「自分の食べられる量」がわかってきます。
みんなが時間内に食べられるようになったら、本当にストレスなく給食、そして昼休みを過ごせます。
先生も遅い子に付き添うなんて時間の無駄だし、子どもだって昼休みに給食を食べるなんてもったいないです。
だから、「時間内に食べきること」を最優先するわけです。
これを基本として、自分なりにアレンジしてもらったら「少し楽な給食タイム」になるのではないでしょうか?
あなたの実践、手順、考え方を教えてもらえるとうれしいです!
それではまた!