【教師・大人の声かけ】意識すべき3つの言葉
【大人も何を信じていいか分かっていない】
日々、子どもと接している先生。
私も毎日、子どもと接し、子どもに教え、子どもに注意し、子どもに語りかけています。
大学を卒業して、かれこれ9年目を迎えました。
しかし、なかなか「これ!」と言って信じられる理論や実践、考え方って見つかりません。
みなさんもありませんよね。
私だけですか??
いや、多くの先生たちがそうだと思うんですよね。
そんな中で、私が子どもに声をかける際に意識している3つのポイントをお伝えします。
こうやって「かける言葉」を頭の片隅に置いておくだけで、先生の子どもへの関わり方、そして子どもの受け止め方って全然ちがうと思っています。
【子どもに語りかけたい3つの言葉】
そんな中で意識している3つの言葉があります。
①ありがとう
②先生、うれしいな
③がんばってるね
①ありがとう
子どもに感謝を伝える「ありがとう」です。
プリントを持ってきてくれて「ありがとう」や、消しゴム拾ってくれて「ありがとう」ではありません。
そういう「ありがとう」はただのお礼という感じ。
そうではなく、がんばって考えてくれて「ありがとう」や、
元気に登校してくれて「ありがとう」や、
先生の授業にがんばってついてきてくれて「ありがとう」を伝えるのです。
そういった「あなた自身」に対しての「ありがとう」を伝えることが大事なのです。
その心のこもった「ありがとう」からは、きっと子どもは本質的な教師の思いを感じ取ってくれるのです。
②先生、うれしいな
よく言われる「アイメッセージ」というやつです。
「アイメッセージ」の「アイ」は「愛」ではなく「英語のI」です。
つまり「私(先生)のメッセージ」という意味です。
「先生はあなたの頑張っている姿、とってもいいと思うな」
「先生はその考え方、すごくいいと思うよ」
「君のていねいな字を見て先生はうれしくなったな」
のように、「I(私)」の思いを伝えるのです。
「アイメッセージ」と対比して出されるのが「ユーメッセージ」です。
「あなたは◯◯だね」
「いつも◯◯だね」
という「あなたは◯◯だ」という声かけからは、教師からの評価というニュアンスで伝わってしまいます。
「評価される側」と「評価する側」という立場を明確に分ける意味をもってしまうため、子どもと先生の間にくっきりとした線を引くことになってしまいます。
そうではなく、子どもと先生である前に、「人と人」です。
同じ人として対等に声がかけられるように意識したいものです。
③がんばってるね
これは今の子どものがんばり、つまり「過程」に目を向けた言葉です。
「よくできたね」
「うまくいったね」
「次からはこうしよう」
などと、結果に対する評価や次への意欲づけはよくしますが、
「上手になろうとがんばってるね」
「目標に向かってつきすすんでるね」
「努力して上達してきたね」
というような言葉には、今の子どものがんばりが感じられます。
こういった「過程」を認めることができていれば、結果はどうなろうとも「成長」を見出すことができるのです。
大事なのは「結果」ではなく「過程」だと信じることができた子どもは、これからも「努力」を続けるでしょう。
反対に「過程」を認めることができていなければ、「結果」に一喜一憂するしかないのです。
そして「結果」にこだわってしまう子どもが育ってしまうでしょう。
【大人の役割は子どもの成長のお手伝いをすること】
大人は子どもの成長に寄りそう存在です。
ですから、子どもの成長している今を、その「過程」を認めましょう。
そして、その「過程」を「アイメッセージ」で語ってあげましょう。
さらに、そんな子どもの存在自体に対する「感謝の気持ち」を言葉にしましょう。
これら3つを意識することで、教師と子ども、親と子が一緒になって日々、成長していくことができます。
これらの言葉を使えば子どもが劇的に変わるなどと言うことはないでしょう。
しかし、確実に目に見えない変化は子どもの中に起きています。
意識することで子どもの中の幸せメーターは少しずつたまるのです。
私は、そう信じています。
そして、明日も子どもにそう語りかけます。