【教員におすすめ書籍】『嫌われる勇気』の最重要ポイント
150万部以上を売り上げた超ベストセラー。
『嫌われる勇気』は教員や公務員はもちろん、
全ての大人に必要なエッセンスがつめこまれた1冊だと言っていいでしょう。
私も何度も読み返し、エッセンスを自分のものにしようと毎日、試行錯誤の連続です。
本著の中にはたくさんのアドラー心理学をもとにした理論が出てきます。
では、『嫌われる勇気』のもととなっている「アドラー心理学」ってどんな心理学なのでしょうか?
【アドラー心理学とは何か】
「他者を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学」である。
つまり、自分自身をより良い方向に変えていくための心理学であるということです。
そのためにたくさんの理論が登場しますが、今回ボクがお伝えしたいポイントは1つ!
【本書の最重要ポイント】
「課題の分離」を理解する
それでは、「課題の分離」とは何なのか。
それを解説していきます。
【課題の分離とは】
「自分の課題」と「他人の課題」を明確に分ける
それが「課題の分離」です。
わかりやすく言うと、
「自分がコントロールできること」と「自分ではどうしようもないこと」をはっきりさせましょう、ということです。
具体例としてこんな場面が出てきます。
「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」
つまり、この場面では
「馬を水辺に連れていく」→「自分でコントロールできること」(自分の課題)
「馬に水を飲ませる」→「自分ではコントロールできないこと」(他人の課題)
というわけです。
馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲むかどうかは馬が決めることだから、
水を飲もうが飲もまいが、自分には関係のないことだ、と割り切ろうということです。
この考え方ってとても必要だと思います。
【教育現場にこそ「課題の分離」は必要!】
教育現場、働く現場には自分がコントロールできることとできないことが乱立していますよね。
・自分の提案に対して文句を言う人がいる。
・自分の努力や実践を管理職が評価してくれない。
・指示や指導、いろいろやってみるが子どもが変わってくれない。
そんな時、つい自分の行いが悪いのかと反省したり落ち込んだりしてしまいます。
でもそんな時こそ、「課題の分離」が大切になってくるわけです。
自分ができること(自分の課題)は、
「自分なりの提案をすること」であり、
「自分で努力し、実践すること」であり、
「自分なりに工夫して子どもたちに指導すること」です。
それに対して、
「同僚に文句を言われる」
「管理職が評価してくれない」
「子どもが変わらない」
というのは全て自分がコントロールできることではない(他人の課題である)のです。
だから、そういった「他人の課題」については気にする必要はないのです。
そう割り切れたら、少し気が楽になると思いませんか?
自分のコントロールできる範疇のことに力を注ごうと思えたら、少し楽に仕事に行けると思えませんか?
もちろん、現場ならではのしんどさ、どうしようもないことも日々おきますよね。
でも、「課題の分離」という考え方を知っておくということ。
それは、あなたが今後働いていく中で、きっと自分を助けてくれる考え方の一つになると思うのですが、いかがですか?